自分勝手で自己満足で自分も含めてみんなを不幸にするけれどそれでも楽しい瞬間が時々あってそれにすがるようにこの街で生きている

最近も何も僕は毎日酒を飲んでいて、それも多くはジン・トニックのジャンボサイズとかいうやつなんだけど、これの中毒性はすごい。

いや、まあジン・トニックが特別好きなわけでもなんでもなくて、どちらかというとウォッカのほうが好きなのにこれを飲んでいるのは、すっかりHUBというブリティッシュパブにハマってしまって、そこで飲める一番安い酒がそれだからということ。

550円のジン・トニックジャンボサイズは会員カードのお陰で5%オフされると520円になり、最近手に入れたゴールドカードであれば7%オフ、510円で飲むことができる。それでも510円となれば、合法の、何もかもがどうでも良くなる、トべる代物と話題のストロングゼロ500mlは2缶とか買えてしまう。

毎日それを4杯とか飲んでいると、まあもちろん耐性もついてきたりもするし、なによりもお金はどんどん財布や銀行から消えていく。トべないしお金はなくなるしなんにも良いことはない。

 

今日は思考停止して文章を書いてみようとおもって、ここまで書いてきている。いつもは結構何度も推敲したりして、書いては消して、ちょっと足してを繰り返したりしてそれなりの文章を作り上げたりするんだけれど、今日は消さない足さないただ書いていくということにしよう。

なんてことない普通の人の、ちょっと質の低い一般的な日記だと思ってくれて構わない。

 

昨日から今日にかけてあったことといえば、いつもどおり僕はTinderで知り合った女の子とご飯を食べて飲んで、解散して、このブログを読んでいる唯一であろう読者の人といつものようにHUBに行って、ダラダラ飲んでたらそいつの終電がなくなって、みんなの終電がなくなって、カラオケオールして、家帰って死んだように寝て、レトルトカレーとパックのご飯で夜ご飯を食べて、死にたい気持ちになりながらamazarashiの新しいアルバム「地方都市のメメント・モリ」を聞きながらこんな記事を書いているだけ。

一見こうやって読むと大したことのない一日だったけれど、今日の自分のメンタルは確かにボロボロになっているし、財布からは2万円なくなっていて、精神も口座の残高も今後も回復する兆しはない。口座は10日後に回復するだろうと思われるだろうが、カードの引き落としで毎回ギリギリの生活をしているし、貯金を切り崩して生きていたけれど、そんな貯金もいよいよなくなってしまうね。

 

18時半くらいに仕事を終えて、19時に池袋での待ち合わせに向かう。正直全然乗り気じゃなかったけれど、一ヶ月前の約束が伸びに伸びてついに会うことになった感じで、これを反故にするのもなんだかと思って向かっていた。池袋に着いて、最近良いなと思っている女の子にLINEをしながら待ち合わせ場所に向かっていたんだけど、その女の子とのLINEではひたすらに自分の状況と今後について詰められ、かたや待ち合わせの女の子とのLINEではなんでもない顔をして「今どこにいる?全然見つからない!」みたいな会話をしていた。つくづく自分の器用さには驚くけれど、まあみんなそんなもんでしょ。お前と楽しそうにしているちょっといい匂いのする彼女も、お前がトイレに行った隙に自分の太客に「明日お店来てくださいよ〜」みたいなLINEをしているんだよ。誕生日にディズニーデートのサプライズをしてくれるお前の彼氏も、日頃中出ししているセフレにいつサプライズされるかドキドキしているはずだよ。

何をそんなに詰められていたのか気になる?でもきっとここの読者なら知っていることだし、わざわざここで書くようなことでもないから、タイトルの前半をもって代えさせてください。

普通にご飯を食べてちょっとだけお酒を飲んで、他愛もない話でもなく、むしろ愛の話とかをしていたわけだけど、千葉から来てくれていたその子を22時くらいに帰した。そんな毎回Tinderの女の子を抱くわけはないし、正直いまは自分を詰めてきていた女の子でいっぱいいっぱいだった。

 いつもどおり大学の友人と待ち合わせをしてHUBでお酒を飲み始めたのが23時くらい。今日こんなことがあったよ、みたいな話をして、LINEのやり取りを見せたりして、「俺が言いたいことは全部この子が言ってくれた」なんて言われて自分の惨めさがつくづく身に沁みる。洗い流すようにJジン(ジン・トニックのジャンボサイズのこと)を飲み続ける。隣の席には女が二人座っていた。僕の斜め向かいはフライングタイガーで買ったみたいなニットを着ていて、(これは友人の千鳥ノブツッコミで「フライングタイガーで買ったみたいなニット着てるな」っていうことに由来する)僕の隣の女は顔は綺麗だけどなんか危なそうな人だった。

一切関わることなくそれぞれのテーブルは話していたのだけれど、隣の女の右手小指がやたらと自分の左手小指に当たっていた。うーん、なんかよくわからないな、と思いながらも何回か当たるうちに、手は絡み合って、お互いはお互いの相手と素知らぬ顔で会話しながら、テーブルの下で手を握っていた。正直もうお酒の酔いと精神状態の危なさでどうでもよくなっていたし、あるいは酒ではなくて単純にそういうシチュエーションに酔っていた。だってそこそこ顔の良い女と、誰にも気づかれず、テーブルの下で手を握っているということを、二人だけが知っている状況、男女問わずみんな好きでしょ。

仕事を少し早上がりした店員さんを交えて飲むことになって、フライングタイガーの女がお手洗いに行った瞬間に「どういうお笑い?」と言いながら左手を挙げて二人の秘密を明らかにする。ちょっとでもウケがもらえたら良いと思ってやった。笑いのためなら割となんでもするタイプ、ちょっと芸人に向いているかもしれない。隣の女は酔っているし、僕も酔っている。

フライングタイガーは終電で帰って、友人が女の子を呼び出して、よくわからないまま5人で飲むことになった。この時点で僕はもう4回くらいトイレに行っている。頻尿。そんなこんなで30分ほど飲んでいたら、隣の女も帰るみたいなことを言い出して、僕は「おもしろそう」という理由でその女を送っていくことにした。

何が面白そうなのかはよくわからないかもしれないけれど、このままどこかホテルに入っても面白いし、なにもしないまま本当にタクシー乗り場まで送っていって帰ってもそこそこ面白いかなと思っていた。この時気持ちはそれら半々くらい。歩いてタクシー乗り場に行くあいだに、「もうちょっと一緒にいたいなあ」とか猫撫で声で言われて、何度も心は揺らいだ。だってこのままホテルとか行けば、そこそこ美人な深田恭子っぽい女を抱けるわけだし、なにもせずそのまま帰るよりかは面白い話にもなる。でもそんな中で店に残っている人たちから「戻ってこい」と執拗にLINEが来る。そんな状況を見かねた女が「私が友だちなら、こういう状況は黙って送り出すけどなあ。そうしてくれない友だちなら別にもういいんじゃない?」って言った。果たして本当にそうなんだろうか。おれの友人たちは、本当におれのことを思っているからこそ、引き止めるために電話をしてきてくれているんじゃないだろうか。おれが本当に戻れないところまで行ってしまわないように、荒んだ心と生活に終止符を打つべきだと言うために、ちゃんと幸せになってほしいと思って、そんなLINEと電話を掛けてきてくれているんじゃないか。大行列でタクシーを待つなか、ディズニーが好きだと言う隣にいる女に「アトラクションを待っているみたいだね」なんて声をかけながら、そんなことばかりを考えていた。

「すみません、僕は店に戻ります」と言った。いろいろ天秤にかけて、店に戻ることを選んだ。そもそも今日つらかったのは、こういう自分の不甲斐なさ、だらしなさが原因だったのだ。僕が最近気になっているという女の子は、そういう自分の不甲斐なさ、だらしなさを指摘してくれていた。変わらなければいけないと思った。でも何より、なんかこのまましょうもない女としょうもないセックスをするより、友人たちとお酒を飲んでワイワイするほう方が楽しそうだと思った。

ごめんなさい、と帰ろうとすると、「お金、払ってないから」と僕のポケットにお札を入れてくる。そういえばお酒1杯奢ったような気がするし、1000円入れてくれたと思って僕は走ってお店に戻った。

店に着くとちょっとしたパーティみたいなリアクションになった。長い間戦地に赴いていた米兵の帰還パーティのような感じだ。よく無事に帰ってきた、と言わんばかりの。僕は米兵でもなければ、兵隊のように屈強でもないし、なんなら早漏ですよ。早漏の米兵っているのかな。ポケットからお金を取り出すと、10000円だった。本日二度目の「どういうお笑い?」。2時半。ラストオーダーは終わっているけど、お酒を飲まざるをえない心境に、無理言ってJジンを作ってもらった。席に戻ると10000円が友人の連れてきた女の服と肩に挟まっていて、「そういうのは谷間に挟め」って言った後そのまま10000円を握りしめて店を出て、走ってその人のところに行って鞄に10000円突っ込んで走って帰った。

閉店時間になって、店を出て、4人で始発を待つことになって、まるで学生のようにカラオケに流れ込む3時。久々にキャッチに呼ばれるがまま店に入った気がする。

そこからはなんか楽しくてよく覚えていない。ここ一年くらいで一番声が出た。相変わらず煙草はたくさん吸うし、健康な生活はとてもじゃないけどできていないから、長回しの曲を歌うと息は切れるけど。それでも一番声が出た。いつでも探しているよ、どっかに君の姿をとか言ってみたけど、探している君って誰のことなんだろう。まだ誰かもわかっていないからこそ、全然見つからないんだろうね。ましてや新聞の隅になんているわけない。好きな人は犯罪者かよ。

フリータイムで入ったのに、たった2時間で追い出される。3時から5時までのフリータイムって一番悲しいタイム。お金もないのに見栄切って全部払った。大体2時間で1万円を超えるカラオケってなんだ、法外か。関西のカラオケを見習ってくれ。半額以下!でも一緒に飲んだ店員さんがこっそりポケットにお金を入れてくれていた。本日二度目のポケットにお金。君の冷えた左手が僕の右ポケットにお金。

始発ちょっとあとのやつでみんな帰って、家に着いて寝た。

 

夕方に起きて、よだれまみれになった枕を悲しい顔で洗濯して、Netflixを見ながらダラダラしてたら急な虚無感に襲われた。ここ最近毎日誰かと一緒に過ごしていて、丸一日一人みたいなことは全然なかったので、突然自分が一人みたいになって、咳をしても一人。自分が瞬間的に幸せになるために、人の幸せを蝕んでいて、気づいたら自分も不幸になっているみたいな状態がある。というか日々幸せになりたいだとかを願っていながら、刹那の幸せを取って生きている人間は、それはそれは幸せになれないだろうなあ、と他人だったら思う。

でもなんだかこうして汚い文章を吐き出して、楽しいことを思い出しながら書き進めていると、少しずつ自分の僅かに綺麗なところだけが残っていって、酔いも覚めて、ちゃんと自分と、人の幸せのために生きていこうかなと思いました。